富士山初登頂記

7/1

 明日の打ち合わせがてらKCに石を見に行きました。ちょうどアルザスのショーからの品が出揃った所のようで、水入りアクアマリンなんてのもいい感じです。ラピスのハートがいっぱいあるなかでかなり大きめのスカラベがひとつ異彩を放ってます・・・ドイツの石の町の磨きもので他ではないとか。全部で3つ仕入れて残りは一個らしい。でも、いらない。

 タンブル状のスターガーネットを発見。ゆがんだスター(って言えるのか疑問だけどね)がとっても愉快で楽しい。

 ふとモルダバイトが飾ってあるケースを何気に覗いて見たら、、、、ありましたよ、原石29個と赤いガーネットを交互に組み合わせたネックレス! 最初の言葉が「なんじゃこりゃぁ〜」ってなるほど、それほどインパクトの強いやつ。こんなのとても派手すぎてしてられないでしょう?でも一応付けてみると、それほど違和感ないみたいだし、似合うとか言われる始末だし・・・って、それは私の外見が怪しいってことなのか??? こら、そこ! うなづくんじゃない!!

 なぜ富士山に登る前日に出会うのか?(ーー;) ・・・・ これをして行けってわけでしょうか ・・・・ヽ(´ー`)ノ フッ しょうがないですね、結局買っちゃいました。

  

 

7/2

 富士登山開始: 河口湖IC降りて、まず北口本宮富士浅間神社に無事を祈願のお参りです。さすがに水がきれいですねえ。同行者たちはさっそく水晶洗ってるし・・・。みんなでおみくじ引きました。一人を除いてみなまずまず。さて、そのひとりのおみくじは、、、「色事に災い来る。」 う〜ん? いったい何が起こるんでしょうねえ? 人事だとほんとにわくわくしますねえ・・・

 五合目まで車で行き、登山開始は2時ごろ。
 他のみなが結構すいすい登って行くのがうらやましい。若い人はいいやねえ・・・(ぶつぶつ)

こっちは、すーーぐ息があがる。。。。 じつは赤血球少ないんです。もっとヘモグロビンを!

 七合目からがえらい遠く感じる山登り。いっくら登っても八合目の看板は遥か頭上のそのまた上のほうで笑ってる。見上げればほとんど真上だし。八合目という休憩所も何段もあるし。いいかげんにしてくれぇ〜〜!とわめくと、呼吸が苦しくなるのでこころのなかで叫んでみる。

 八合目の宿泊先に着いたのが6時ごろ。さっそくビールを戴き、まずはいっぱい。生き返りますぅ〜。

 夕食はメニューが一つしかないカレー。登った事のある人は、山小屋で食べるカレーは美味いっていうけど、確かにおいしい。登山中、抜きつ抜かれつしてた団体さんもとなりで食事してるけど、そっちは各人カレー+カップヌードルだ。食事が終われば、すなわちショータイム・・・って言っても、石を見せびらかすだけだけどね。山小屋のおばちゃんも交えて石の品評会。

 御来光を拝むには午前二時半頃出発すればいいらしいのでそれまで爆酔ちゅう爆睡のはずだったのに、となりの韓国人グループがうるさすぎてほとんど眠れなかった・・・凸(`_´メ)

 そのうえ、セーターくらいじゃちょっとまずいんじゃないのという感じで寒いです。いや、話に聞いてても、下界は真夏なのに想像できないでしょう、スキー用のアンダーウエアが必須ですね。




7/3

 頂上目指して出発したはいいが、とっても険しいじゃないのさ。聞いてないよ、こんなの。でも、登るしかない・・・ ひたすら登っていると、上からすたすた降りてくる人が、「急がないと夜明けまでに着かないよ。」だって、「後どのくらい?」 「一時間!今年はもうこれで三回目の登りだから時間ははっきりわかってるよ。」。。。

 ん?  山開きって1日だよなあ・・・ ってことは、毎日登ってるってことか???どひゃあ〜!!!

 よく聞くと、ガイドさんでした。で、このガイドさん我々が登ってる最中に八合目まで降りて、また頂上まで登ってくるらしいんだけど夜明けまでに間に合うらしい・・・実際、その後で追い越されたときは唖然。登っていく速さが違う。 じつはロボットとか宇宙人かもしれません。

 我々は、頂上前に夜が明けそうなので座れる所でご来光を待つことにする。真上の空には満天の星。天の川も久しぶりに堪能。雲平線近くには金星がひときわ輝きをはなち、徐々にコバルトブルーとマゼンタグリーンの縞模様があらわれてくる。 と、そのとき一人が、「あの星、動いてない?」

 星と同じ大きさの白い点が見てるうちに分裂したり、真横に移動したり、斜め下に枯葉の舞い散るように落ちたかと思えば、ジグザグに斜上する・・・はじめて見る、これがUFOってやつ? けっこう飽きないものですね。 でも、あんまりぐるぐるされると目が回って落っこちたらどないすんねん。と、突っ込みたくなりました。

 みんなからは、モルダバイトのネックレスのおかげだねとか言われてるし。

 ついに御来光。雲間に顔を出す、なんとかのという感じ?に続いて、の洪水。気持ちいいですねえ。猫も杓子も見に来たがる訳が納得できます。

 さあ、頂上まで頑張ろう。と、登り始めようとして、はたと気がついた。げ・下界が丸見え。す・吸い込まれそう・・・あ〜れ〜〜

 突然思い出す高所恐怖症。左右を見るとほとんど垂直に思える断崖絶壁状(としか見えない)の山縁。あわわわわ、前と足元しか見ちゃいかん。夜明け前までは真っ暗で下界がみえなかったからよかったもののこんなに見晴らしがいいと怖いじゃないのさ。と、誰にともなく悪態つきつつ視線は足元にくぎ付けにして登っていく。いやだ、いやだ。もう絶対登ってやるもんかと一瞬だけ心に誓う。

 終点の鳥居と狛犬さんが見えたときは心底ほっとした。

 というのに、この後さらなる恐怖が待っていようとは・・・


 お鉢めぐりである。不吉な予感はした。天候が悪いと禁止になるそうだが、歩いてみて、天候悪くなくても禁止しろっていうようなしろものだ。高所恐怖症が治るまで金輪際行かんぞ!はっきりいって危険です。今回も死体が発見されてヘリが何回も行き来してました。というのも、二箇所ぐらい崖っぷちで幅が1mもない場所があるんですよ。突風なんか吹いたらほんとひとたまりもなくスカイダイビング〜てなもんです。カニ歩きです。このへんとか。

 そういうところさへなければ快適なんですがねえ。我々が富士山測候所に着いてはあはあ言ってる傍を、Tシャツ姿の若者がすたすた登ってきたのにはまた驚かされた。な・なにもんじゃ〜っと問う間もあらば、とっとっとっと小走りで測候所の階段を登って行く・・・唖然呆然。そして、またあっという間に走り去っていく。我々は、まぼろしを見たんでしょうかぁぁぁぁぁ。

 怖かったお鉢めぐりも終わり、一休み。休憩所のTVでは下界の熱さが30度を越えているといっているけど、なんかそっちのほうがうらやましい、そのくらいじっとしてると寒さが身に染みて来る、富士山山頂。

 帰り道がまたひどい。目の粗い砂利道急坂道車は急に止まれませんじゃないけど、人も簡単には止まれない。足腰への負担は並じゃないです。マメもできます。砂ソリがあればらくちんなのにとか思います。

 そういうところでも、すごい人はやっぱりいるもので、走ってます・・・

 うーむ、確かに歩くよりは走ったほうが負担は軽いんだろうが、あのまま加速がついていって止まれなくなったりはしないのだろうか?

 いやはや、富士山おそるべし。